2026-02

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高齢者進行期古典的ホジキンリンパ腫に対するPETガイド下BrECADD療法の有効性と安全性の検討:GHSG HD21試験第二相2コホート

進行期古典的ホジキンリンパ腫の高齢患者に対し、PETガイド下BrECADD療法の有効性と安全性を検証した第II相試験の結果を概説する。適切な用量調節を行うことで、75歳までの高齢者においても高い治療完遂率と良好な2年無増悪生存率(91.5%)を両立し得ることが示された。
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再発・難治性多発性骨髄腫におけるイサツキシマブ皮下注用ウェアラブル注入器の有効性と安全性の検証:第III相IRAKLIA試験

再発・難治性多発性骨髄腫に対し、ウェアラブル注入器(OBI)を用いたイサツキシマブ皮下投与の非劣性を検証した第III相IRAKLIA試験の結果を概説する。従来の静注投与と比較して奏効率の非劣性が証明されただけでなく、輸注関連反応の劇的な減少と患者満足度の向上が示された。
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未治療TP53変異陽性急性骨髄性白血病に対するMagrolimab併用療法の有効性を検証した第III相試験:ENHANCE-2

予後不良なTP53変異陽性AMLに対するMagrolimab併用療法の有効性を検証した第III相試験(ENHANCE-2)の結果、主要評価項目である全生存期間の改善は示されなかった。本疾患における新規治療開発の困難さと、先行する第Ib相試験の結果を慎重に解釈する必要性を再認識させるものである。
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未治療の強力化学療法不適応AMLに対するベネトクラクス+アザシチジンへのマグロリマブ上乗せ効果の検証:第3相ENHANCE-3試験

強力化学療法不適応の未治療AMLにおいて、ベネトクラクス+アザシチジンへのマグロリマブ上乗せ効果を検証した第3相試験である。生存期間の改善は示されず、感染症関連の致死的有害事象が増加した点は、抗CD47療法の今後の開発戦略に重要な示唆を与える。
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Humoral immunity defects(B-cell / immunoglobulin)

液性免疫は、B細胞・抗体・補体(特に古典経路)によって構成され、細胞外病原体の中和とオプソニン化を通じた排除を担う防御機構である。この経路が破綻すると、莢膜被包菌や一部ウイルスに対する防御が失われ、反復性呼吸器感染や侵襲性感染症が臨床像の中心となる。
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Cellular immunity defects(T-cell mediated)

細胞性免疫は、抗原特異性をもって免疫応答全体を統合し、潜伏病原体の「封じ込め」を維持する質的防御の中核である。T細胞機能が破綻すると、感染症は急性感染主体から再活性化・慢性化・播種性病態へと移行し、臨床推論の起点は臓器ではなく宿主背景と環境因子になる。
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Neutropenia / neutrophil dysfunction

好中球数減少は、免疫不全患者における感染症診療の最も重要な出発点であるが、それだけで感染リスクの全体像は捉えられない。好中球の「深さ・持続期間・機能」を統合的に理解することが、発熱性好中球減少症の本質を見誤らないために不可欠である。
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Barrier disruption(physical and mucosal barriers)

がん治療に伴う免疫不全は、好中球減少だけでなく、生体バリアの破綻によって感染症の「入口」が形成されることが本質である。バリア障害と好中球減少の役割の違いを理解することが、免疫不全患者における感染症リスク評価と臨床推論の基盤となる。
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免疫機構を「バリア」「好中球」「細胞性免疫」「液性免疫」の4つに分類する

免疫不全患者では、宿主防御機構のどのレイヤーが、いつ、どの程度障害されているかによって感染症リスクは大きく異なる。バリア、好中球、細胞性免疫、液性免疫という防御構造を分解して理解することが、免疫不全感染症診療の基本となる。
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免疫不全患者における Epidemiological Triad の応用

疫不全患者では炎症反応が乏しく、臓器症状を起点とした診断推論が成立しにくい。病原体・患者背景・環境の相互作用として病態を捉える Epidemiologic Triad は、このような状況下で感染症を構造的に理解するための有効な思考枠組みである。